2014年9月26日、メキシコで起きた“ヨツィナバ教員養成大学”の学生43人集団失踪事件。
未だに行方は用として知れず。
主に犠牲者家族へのインタビューを元にしたドキュメンタリー。

「朝から晩まで生きるため働いていた、それでも幸せだった。息子が居なくなってから嬉しいと思うことがなくなった」

「生きて連れ去ったのなら、生きて返せ」
「あの子がこの世に居るのか、あの世に居るのか。」

大切な人の生死もわからず、ご飯食べてるのか、酷い事をされていないか、想像しただけで私は、気が狂いそうだ。

メキシコの抱える闇、世界で最も恐ろしい国の一つかもしれない。
これ首謀者は、州警察・連邦警察・メキシコ軍と言われている。
こんな恐ろしい事がある？

メキシコの麻薬戦争が2008年に始まって以来、25万人以上が殺され、4万人以上が行方不明。

Netflixの“ナルコス(コロンビア編、メキシコ編)”と“エルチャポ”と、麻薬カルテル物を夢中で観たのだけど…
マフィアは最恐だけど、とどのつまり、一番怖いのは政治家なんだと思った。
たかり、ゆすり、国家権力を使い、やりたい放題、捕まることはない。

オンライン視聴できます！
ラテンビート映画祭https://www.lbff.jp/

• #ラテンビート映画祭2020

「生きて連行したなら、生きて返せ」
そう叫ぶ母親たち。
アヨツィナパ教員養成大学の43人の学生が失踪してから、被害者家族は食事も喉を通らず、不安な日々を過ごす。

メキシコの大学生集団失踪事件を追うドキュメンタリーである本作は、警察の闇、政府の闇を描いていて、まさに国家絡みの恐ろしい事件に、震えが止まらなかった。

実際の事件について知らなかったのだけど、政府が全ての捜査を取りやめ、学生たちは「麻薬の売人によって燃やされて死んだ」と発表したことにより、未だに未解決なんだそう。
しかし依然として子供たちは生きている、と信じている親たち。
それは願望でもあるし、殺さず隠すというメキシコの更なる闇があるから。

普段なら陰謀じみた話だ！と思う自分がいるけど、親たちの悲痛な姿、毎日何をしても幸せを感じない、と話す母親の様子が延々流れる本作には、これが実際の事件なんだと痛感せずにはいられなかった。

この作品に結末はない。
解決の糸口も示されないまま。
なぜなら子供たちは帰ってきていないし、警察の犯行だという事は明白だから。
少しでも早く学生が帰ってくる事を願うしかできないのがもどかしい。。

オンライン配信。アイ･ウェイウェイの新作。

メキシコ･イグアラ市学生集団失踪事件、残された家族による魂の証言集。政治的な弾圧ではなく恒常的な薬物問題が背景にあったのではという第三者委員会の見解が真実ならば、そこに立ちはだかるのはマフィアと腐敗警察の結託。安否不明者を何年も何年も待ち続ける家族の心痛は察するに余りあるが相手が悪すぎて絶望しかない。メキシコの闇は深すぎる

• #ラテンビート映画祭