ライブハウス火災事故で負傷した人々が、運ばれた病院で次々と不可解な死を遂げた。真相を追うジャーナリストたちは、やがて医療行政の巨大な腐敗に直面することとなる。
序盤、実際の火災の映像が流れるのだが、あれよあれよという間に燃え広がっていくのがめちゃくちゃ怖い。でも本当に恐ろしいのは、腐敗の証拠が次々と連鎖し、かつ巨悪化していく「芯まで腐った」現実のほうかもしれない。ドキュメンタリーとしてはかなり面白い部類に入るんだけど、上手く撮れすぎていて作為的に見える箇所がやや鼻につく。なんかみんな芝居がかってんのよね。途中から実質的な主人公となる新保健相が気弱そうな若造なんだけど、話が進むにつれてどんどん目がやさぐれて、かつ逞しくなっていくのが面白かった。それだけにラストは唐突すぎて唖然＆絶望させられる。どうしたらいいのよ、これ。
