普段なるべく忘れるようにしてる脳裏を掠めるだけで心がざらつく記憶がたくさんたくさん同期して蘇って最悪でよかった 解像度5億ピクセルの嫌な職場あるある ない記憶もたくさん蘇った はっきりとジャンヌ・ディエルマンのテンポなのも若い新人の女だからというだけで無限に起こるナメられのバラエティも女性性を生きるということの普遍性ってかんじで嫌でよいし、一方でこれは他でもない映画業界で起こった出来事なのだという具象性も意識的に打ち出されていて誠実だった 映画業界の闇を映画の文法で表現する、それは当たり前のようになくてはならないピースだ
主人公の見た目や声がとてもいいし絵もパキパキしてて小気味いいので疲労と目やすさとのバランス感覚もよかった はきはき進む仕事風景を通してじっとり嫌さに専念できてありがたい コンプラ相談室での会話のリアリティなんかほんとにぐえ〜となった ああいう言いくるめに屈服せざるを得ないときの、感情に輪郭を与えることもできずゆらゆら困惑と無力感の間に浮かんでるときの、怒り未満のどうしようもない心地