このレビューはネタバレを含みます
認知症やアルツハイマーなど老いることへの恐怖をホラーに落とし込む作りは好み。
祖母、母、娘と3世代を揃えることで遺物というテーマの繋がりも深まる、終わり方もそういうことでしょ。
最後、祖母の皮を剥いでいくシーンがジャパニーズホラーほど湿り気がなく、かといってアメリカンホラーほど粘度がなく、まるで服を一枚脱ぐような質感でそこはオーストラリアの風土なのかな。
地震大国の日本だと何世代も家が残る感覚が薄いからこういう作りにはならず『残穢』みたいな方向になるんだろうな。
はっきり説明しないぶん見終わった後に家族の事を考えたりするような不思議な味わいが残る作品だった。