ハレルヤ

ザ・バンド かつて僕らは兄弟だったのハレルヤのレビュー・感想・評価

3.8
世界中の数多くのミュージシャンに多大な影響を与えたザ・バンド。結成から1968年のデビュー、1976年の解散に至るまでを映し出したドキュメンタリー。

活動歴は長くはなかったものの、メンバー全員の音楽センスが半端無く、幅広い音楽性を有した楽曲で多くのリスナーを魅了したザ・バンド。中心メンバーだったロビー・ロバートソンのインタビューを軸に作品は進みます。

ブルース・スプリングスティーンは彼らのアルバムを聴いてノックアウトされたという話や、エリック・クラプトンはザ・バンドに入りたいと直談判までしたという話。他にもヴァン・モリソンやマーティン・スコセッシなど様々なアーティストや著名人の興味深いインタビューも交えています。

ボブ・ディランのマネージャーの目に留まり、彼のバックバンドとしてスタートしたキャリア。デビューしてからの大ヒットでバンドは更に高みを目指していく。しかしメンバー間でツアー重視かアルバム製作重視かで意見が割れたり、体調を崩すメンバーも出てきて、問題が多発。

そして映画にもなった「ラスト・ワルツ」でのライブをもってザ・バンドは解散する。そのライブも悲しさよりも、豪華ゲストに囲まれてお祭りのような笑顔に満ちたもの。どれだけ多くのアーティストに愛されたバンドだったのかがよく分かります。これがオリジナルメンバー5人が集まった最後のライブ。

後に再結成をしたものの、オリジナルメンバー全員ではないし、ベースのリック・ダンコが亡くなった事で活動終了。現在存命なのはロビー・ロバートソンとガース・ハドソンのみ。なのでもう再結成云々は望めませんが、このドキュメンタリーで彼らが残した功績を改めて楽しめるのは大きな事だと感じます。
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