suke

ベルリン・アレクサンダープラッツのsukeのレビュー・感想・評価

4.0
原罪、改心など宗教的なテーマが色濃くベースにありつつ、その原罪を異国で暮らす難民としての出自に求め、また主人公の個人的なトラウマ(地中海を渡る上で仲間・恋人を犠牲にする)を生きることへの呪いとしている点で現代的な主題として換骨奪胎している。特徴的な照明や色使い、音楽が良かった。
また抜け出せない貧困や犯罪は普遍的な問題として、単なる宗教的な寓話に止まらない現実的な問題であることを、芸術的なエンターテイメントとして感じさせる。
悪魔の囁きとしての悪役のキャラクターが非常に魅力的に描かれ、演じられていた。
suke

suke