三樹夫

マシニストの三樹夫のレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
2.6
1年間不眠症の工場勤務の男が怪しいおっさんと出会ってから周りで不可思議なことが起こる。これは現実か妄想か、それとも裏には大きな陰謀があるのかというスリラー。

初っ端の段階で不眠症か統合失調症的な症状による妄想でしかないと思う、どうしようもない映画。のくせに延々妄想か現実かのサスペンスをやっていてアホかと思う。それは監督のバランス感覚のなさと演出力のなさが出た結果なように思える。統合失調症的な病気に疾患してしまった男の完全一人称視点で描き、男にとって見えている世界はこうなんだというやり方はあると思うが、妄想か現実かのサスペンスをやっているのでなんともバカみたいな話になってしまった。劇中何が起きても、いやこれ男の妄想でしょとしかならん。『ジェイコブス・ラダー』みたいなことをやりたかったのかな。さすがに主人公を工場勤めはバランス悪すぎ。工場勤務で最も向かないし、案の定注意散漫から周りに思いっきり迷惑かけるし。怪しいおっさんが何かするわけでもなく主人公がよそ見しただけって、それただ単に主人公が悪いだけ。車にはねられた上に1年碌に寝てない男に追いつけない警察ってどういうこと。最後にこういうことでしたと伏線回収があるが、伏線回収したからってそれがすごい映画と思うなよと言いたい。

クリスチャン・ベールの30キロ減量の役作りがよくフィーチャーされる映画だが、というかそれ以外にあまり見所のない映画だが、この映画のために30キロ減量したことは全く褒められることではないと思う。クリスチャン・ベールは脚本の良し悪しも分からんアホってだけやん。この映画のために30キロ減量は、この映画の出来を観た後だと、うわやってもうたレベルだと思う。
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