コマミー

ストリートダンサーのコマミーのレビュー・感想・評価

ストリートダンサー(2020年製作の映画)
3.7
【手を組めば、無敵】


※fans voice様のオンライン試写会での鑑賞





私にとっては「RRR」以来の"インド映画"鑑賞だった。その後も様々なインド映画が公開されたと思うが、なかなか見る機会がなかった。
今回は、"青春ダンス"もの。今まで私は同じ手のハリウッド作品で言うと、「ステップ・アップ」シリーズが好きであった。しかし、今回はインド映画。まぁ、インド映画にはかなりダンスが織り込められる作品は多いのだが、こちらはかなり"本格的なダンス"を織り交ぜた青春もの。これは楽しみな作品だと思い、試写に臨んだ。

本作は実はインドのディズニーとディズニーの子会社であるUTVが製作した「ABCD」シリーズの"続編"であり、本作が"3作目"となる作品だ。だが、続編と言っても私が先程あげた「ステップ・アップ」シリーズのように、主人公や登場人物がコロコロ変わる作品のようで、どうやら前作の復習はする必要がないようだ(と言うより、そもそも日本では手に入りにくい)。
最初私は、"インド系のダンスチーム"と"パキスタン系のダンスチーム"…この歪みあった両国のチームが、ダンスを通じて"英国"で雌雄を決する物語かと思っていたが、それよりももっと"良い方向"に進んでゆく青春ドラマ作品となっていたのだ。

"サヘージ"と"イナーヤト"…インドとパキスタン…両国の古くからの対立のように歪みあっていた2人が、"ある出来事"を通して"理解し合う"物語となっており、形式は違えど、少し「RRR」に通じるものを感じた作品だった。
それに、本作を通して、インドとパキスタン、両国の"関係性"や文化の違いについてもササっと学ぶ事ができる作品であり、しかも両国の"友好"にも繋がる作品なのではと感じた。
ダンスのシーンも、光や煙…それにロボットダンスなど"高度な技術"を取り入れたダンスが多く、非常にこの国らしい気合の入ったダンスシーンとなっていた。

自分は、見ての通り自宅のPCで鑑賞したため、多少の物足りなさを感じてしまったが、これは劇場で是非鑑賞してほしい作品だなと感じた。サヘージとイナーヤトの関係性の展開がとても良い感じになっていたし、ダンスシーンもクオリティ抜群。それに、両者の考え方や文化も学ぶ事ができる作品である為、インド映画好きもインド映画初心者もみんな楽しめる作品なのではと感じた。
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