けんぼー

スパイラル:ソウ オールリセットのけんぼーのレビュー・感想・評価

3.3
2021年観賞120本目。
『ソウ』シリーズ新章開幕!
期待以上でも以下でもない、新規ファン向けの作品。クリス・ロックがうるさい!笑

大人気ホラーシリーズ『ソウ』。
私も第1作目ド直球世代でして、新作が公開されるたびに劇場へ足を運んでいます。

現在の『ソウ』シリーズの一般的なイメージは「殺人ギミック大喜利映画」「人体破壊大喜利映画」って感じだと思います。笑

しかし、第1作『ソウ』から派手な人体破壊描写があったわけではなく、現在のそのようなイメージが出来上がるきっかけとなったのは『ソウ2』からだと思います。そこからシリーズを重ねるごとにどんどん人体破壊が激しくなっていくわけです。良くも悪くも。

その『ソウ2』、そして『ソウ3』『ソウ4』の監督を務めた「ダーレン・リン・バウズマン」が本作の監督ということで、まさに『ソウ』シリーズを育てた人物が帰ってきた本作『スパイラル』。

率直な感想としては、、、

予想通り!笑

そこまで期待はせずに鑑賞したのですが、あらかじめ想定していた期待値以上でも以下でもない感じでした。

一応『ソウ』シリーズは完結はしているので、それをリスタートさせようとすると重要になるのはシリーズの犯人であった「ジグソウ」を継ぐ人なんですよね。そこがシリーズファンにとっても一番注目するポイントだと思うんですけど。

本作は最後に犯人が明らかになるのですが、はっきり言って物語の序盤の段階で予想できてしまう人物でした。。。
明らかに意味ありげなシーン、不自然なシーンがあり、案の定、最後のネタバラシでその予想が全て当たっていた感じです。。。
これはちょっと残念。

『ソウ』シリーズを見たことがない人にとっては新鮮かもしれませんが、シリーズを見てきた人は必ず「どんでん返し」に向けて身構えてしまうので、そのような人には簡単に予想できてしまう人物だったなあ、と。

また、『ソウ』シリーズの名物の一つである、犯人が仕掛ける「ゲーム」なんですけど、これもこれまでのシリーズで出てきたものを超えるものはなかったですし、すでに「人体破壊大喜利」に慣れてしまったシリーズファンにとっては物足りない感じでした。

また、個人的には主演の「クリス・ロック」がうるさかった笑。
劇中ほとんど叫んでいた印象しかないし、彼特有の甲高いボイスがさらにうるささを増長してましたね。。。
そこも気になってしまったポイントでした。

総じて、本作は『ソウ』の世界観を引き継いだ「新章」であることは間違いないと言って良いのですが、観賞後に残るのは「ソウのスピンオフを見たなあ」って印象のみで、「新しい『ソウ』が始まった!」という高揚感なるものは感じられませんでした。

シリーズファンにとってはちょっと物足りないし、新規ファン向けと考えても、『ソウ』の世界観の中の単なる猟奇殺人モノ映画でしかないというか、、、、。
それだったら『セブン』とか見た方が良い気もするし。。。
『ソウ』の名を冠する必要性があったのかな、と。

ここから『スパイラル』シリーズが続いていくかというと、その可能性は低そうだなあと思います。
あと、パンフレットがちゃっちい!そして小さい!内容も同じこと繰り返している部分多いし、このクオリティなら500円くらいにしてくれ!

2021/9/19鑑賞