父が倒れたことを機に地元に集まってきたきょうだいが、それぞれに抱えている悩みにどんどん沈みつつも徐々に克服していく...という緩やかなV字回復型で、個人的にも好みな展開。移民の子供をきっかけとして、というところが今のイタリアをよく表していると思うし、それぞれの葛藤の解決方法もどこか能天気なところも、のどかで美しい地中海沿いの小さな街でそよ風がちょっとずつ吹くような形で心境が変化していくあたりも含め、これでもかというほどに「イタリア感」を味わえる。劇中に何度か使われた「同じキャストで20年前に撮られた映画」も観てみたくなった。