誤宗黒鳥

アウステルリッツの誤宗黒鳥のレビュー・感想・評価

アウステルリッツ(2016年製作の映画)
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クリエイター気取りの奴らと同席した場で強制的に視聴。
こんな機会でもなければ死んでも観なかったブツだというのがまず最初に出てくる感想。次に、これを「映画」だと言い張る製作者を殴りたくなった。さらに、これを観ながら映画的な用語を並べながらこれを「映画」だと捉えて批評し、自分を文化的な教養の持ち主だと悦に浸ってるクリエイター気取りの連中の態度にもイラついた。そういう奴らほど自分が観た映画の数が製作能力に比例すると勘違いした内輪ウケしかしないものしか作れないわけではあるのですが。

確かにかつては苛烈な虐殺が行われた強制収容所と現代ののほほんとした観光客の落差や、監督がウクライナ人として外部からそれを捉えている点など作品外の文脈上から考えるとそれなりのメッセージは見えてくるが、強制収容所跡地の観光客の様子を定点カメラで映しただけの映像を90分も垂れ流すだけのコレを「映画」だとは思いたくない。
ただ、これを観た事でおそらくこれよりは作為が加わっているであろう他のロズニツァ監督作品を非常にハードルが下がった状態で観る事ができそうだという利点はあるかもしれない。観る機会があるとも思えないが。
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