聖フランシス。タイトルが良い。
人種、信仰、性的指向……6歳のフランシスは、そんな壁を軽々と超えてゆく。相手が誰を好きで誰を嫌いか気にしたり、悪いところばかり見つけるのはナンセンス。まずは相手の名前を知り、歩み寄ることだ。フランシスの純真な感性に触発されるかのように、物語自体もけっして重苦しくならず軽快に進んでいく。
主人公がボーイフレンドに残す留守電で喋り倒して、時間切れになってしまうシーンがある。この映画自体にも、本編100分という限られた時間のうちに、語り尽くせないほど多くのメッセージが詰め込まれている。せめてそれら全てにちゃんと耳を傾けて、向き合うことのできる人間でいたい。「女が主役の映画はつまらん!」などと平気でぬかすような、つまらん男にはなるまい。
(でも子どもを池で助けてくれたオジサンには後でちゃんとお礼言ったか!?😂)