みどり

まともじゃないのは君も一緒のみどりのレビュー・感想・評価

4.0
2021/3/23
シネマ2

君のふつうと僕のふつうは違う?


よく言う普通、とは一体なんだろう
ふつうに結婚、ふつうに恋愛、
ふつうとは…

誰かがよく言う
みんながよく言う
ふつう、まとも、を考える



予備校の先生、大野は数学の世界で生きてきて
自分がおかしいと思ったことなんてなかった
普通に彼女をつくって普通に結婚したい
そう、普通の生活を送りたいのだ
教え子の香住はそんな先生にふつうじゃないよと教えてくれる唯一の人

普通の恋愛、を知ったかぶる香住と普通になりたい大野のお話


先生と教え子の立場が逆転してしまう瞬間ったら
愛おしさしかないのです


でもね
君が知らなくて僕が知ってることもあるよ



立ち位置が変われば見える景色も変わるということで
こんなはずじゃなかったのに気づいた時にはもう遅い、この気持ち


噛み合ってないふたりの掛け合いが心地よくて
先生の変な笑い方がなぜだかきらいになれなくて
まだまだ見ていたいって思っちゃった
こんなに終わってほしくないって思った映画は久しぶりかも


自然に触れていい意味でもすっきりして
なんだかお風呂に入っているみたいに
ぽかぽかと癒されるようで
モヤモヤした気持ちを抱えて見たからなのか
肯定されたようなあたたかく包み込んでくれるようなお話だった


あまりにもこの世界観がすきだったので時間が合えばもう一回観に行こうかしら、と思うほど
好き!を定量的に言えないのがもどかしい


普通、は憧れるけど大変
普通に縛られる必要はないの
自分自身の普通、をもっているからこそ輝くし惹かれあうのね


どこまで演技でどこまでアドリブなのか
もう何が何だか
普通って一体なんなんだろう
みどり

みどり