ひ

DAU. 退行のひのレビュー・感想・評価

DAU. 退行(2020年製作の映画)
3.8
鑑賞から1週間たっても、まだはっきりとモヤモヤが残ってる。あの6時を買ったことは正解だったのか間違いだったのかも、まだ分からず、、。
でも内容としては、研究所と居住区という二面性によって、意外と飽きずに観れました。

ラビの話とか、知識を資源とした関数の話とか、よくこんなこと思いつくものだと感心しました。理論の部分はとってもおもしろかった。

そうじゃない部分も、まあ作り方がうまくて。
最初は、住民たちのどんちゃん騒ぎも楽しそうだねくらいに思ってたけど、中盤くらいからは笑い声も食器を割る音も完全に不快で、彼らは社会主義に飼い慣らされた猿ではないかと。あのスポーツ選手たちも、本当にハイエナになっちゃったみたいだったし。
まさに“退行 Degeneration ”の言葉が理解できる結末でした。

みる前に自分で思ってたよりは、世界観にのめり込まず周縁からみていた気分だったけど、それはつまり私も立派な資本主義の奴隷だからなのかもしれないね。


追記
この施設が映画のために半実験的につくられたんじゃなくて、どこかのお金持ちが実験の場として出資してそれをドキュメンテーションしたのがこの映画だってこと知って余計に鳥肌だった
ひ