ふみ

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46のふみのレビュー・感想・評価

5.0
ごめんなさい、ありがとう、でもやっぱごめんなさい、幸せになってね、の気持ちで涙が止まらなかった、呼吸が止まるかと思った。黒い羊は、まだ聞けない。

アイドルはその涙も笑顔も生活も全てが、人々のコンテンツとなる、まさに偶像。欅坂46はたしかに今までのアイドルとは違ったが、違う歪な形で偶像崇拝を押し付けられていた。
彼女たちは、他のグループや世間と戦っていた訳では無い、紛れもない自分自身と闘っていて。きっと自分が壊れそうなほど、それは辛いことだ。

本当は、どんな人間だったんだろう。
7月16日からずっと私の脳裏を離れない思考。私には何ができるんだろう?
私たちが欅坂46に共感し応援することまでもが、彼女たちを傷つけてしまうようで、果たして何ができているのか余計わからなくなった。
こんなに毎日を支えてもらえてるのに、彼女たちが辛い時涙を流す時自信をなくした時、私には何ができているんだろう。
メンバーが前に進んでいるのに、私はまだ前に進めていない。

別に、恋愛したって、アイドルを辞めてもいいと思う。ただ一つ、願いは、好きな人達に囲まれて美味しいものを食べて沢山寝て欲しい。

頑張ってる女の子が幸せになれない、そんな世界があってたまるか。
今の仕事、今の私がいるのは欅坂にあの日出会えたからで欅坂がなければ私の人生は全く違っていた。
私はアイドルにはなれなかった。でも、スターを支える側の人生があったっていいと思う。

期待し続けて欲しい、キャプテンが漏らしたその言葉だけが、今私に出来ることなのかもしれない。
ふみ

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