このレビューはネタバレを含みます
地球を壊滅させる巨大彗星が発見されたら、政治や経済、社会はどんな反応をするかを皮肉たっぷりに描いたブラックコメディ。
皮肉の対象はあくまで米国なんだろうけど、危機を信じようとせず支持率や保身ばかり気にする大統領だったり、金儲けに利用者しようとする大企業の経営者だったり、現実を直視しようとしない一般ピープルだったりと、いまの世の中を見てるといかにも起こりそうな話ばかりで苦笑いさせられます。
しかも大統領は明らかにヒラリーやトランプ、大企業の経営者はGAFAの連中を皮肉ってる感じ。労働者階級を馬鹿にした発言を無自覚にしてしまう大統領の馬鹿息子の補佐官とか、人種、性差別発言を普通にする白人軍人とか、もう笑うしかないです。
新型コロナ禍で起きたであろう出来事も随所で描いていて、とても映画だからと笑って済ませられないところも良いです。
役者もデカプリオをはじめ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェットらの大物が、いつもと違うキャラを楽しそうに演じていて役者としての力量に感服させられます。
歳を取った上流階級らしい白人ばかり逃げられて結局…みたいなオチも、痛烈でした。
ちょっと長いのが玉に瑕だけど、社会派ブラックコメディとしては久々の佳作では。Netflixオリジナルで一番納得感のある映画でした。
