紫亭京太郎

空白の紫亭京太郎のレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
3.6
誰も彼もが、自分の思い込みだけでコミュニケーションが成り立たない会話を投げつけるか、はたまたコミュニケーションを“諦めて”会話せず飲み込んでしまうか。コミュ障の登場人物だらけでもどかし過ぎる展開も、日本にはありがちな風景かもしれない。
お互いの間に横たわる「空白」を埋めるのがコミュニケーションならば、もっと大切にせねばならぬのに、その大切さに気付けない人間が多いのか、「空白」を埋めて距離が近くなることが怖いのか。
「コミュニケーション」というものについて思いを巡らせるヒューマンドラマの佳作。
嗚咽しそうになるのを懸命にこらえて耐えたラストシーンは、心に突き刺さってきてヤバい(苦笑)
紫亭京太郎

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