西村権太郎

街の灯の西村権太郎のレビュー・感想・評価

街の灯(1931年製作の映画)
3.5
僕ですが白杖の方が居たら一応お声掛けする様にしてます。
昨日金曜駅でお声掛けした青年は、
あ、大丈夫ですよ!ありがとうございます!
なんつって笑顔が美しかったんです。

景色とか絵画とか見れないとして、彼らにとっての「美しい」の定義を
いつか訊いてみたいなって思ってます。

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人類の財産であるチャップリンのこの作品ですが、ナショナル、ボード・オブ・レビューのその年のtop10filmに選出されたみたいで、その賞がこの時代(1931年)から在った事に驚きました。
1909年に設立された団体/賞みたいですね。
映画の普及促進団体としては世界最古だそうです。

又この作品、imdbのユーザー評価上位250作品中54位と、
不朽の名作として位置付けられています。
因みに1位はショーシャンク・レデンプション。

チャップリンの事はあんまり知りませんが、学校とか家とかで
ちょこちょこ観てる筈なんですよね。
革靴食ったりするやつとか。

チョロ観は有ったかも知れませんが、意図して通してわざとの鑑賞は初めてでした。

急な感情の起伏とかリアクション、理不尽な制度・慣習とかが謎過ぎて古い映画が苦手なのですが、これはやっぱり観ておかないと、と。
同じ理由でカリガリ博士とかも観た訳ですが
白黒とか音無しとかはもう結構コリゴリ博士ってな訳で、途中で一回仮眠しました。

ただこの作品、どうしても観ておきたかったんです。
色んな写真とかで目にする
目の見えない役の女優さんの憂いの有る表情と…無垢さと言うか、が凄く気になって。
その印象・魅力が鮮烈で、ちゃんと通して観たいと感じていました。

主人公もルンペンっぽいですし
もしかしたらその原因はADHDだからなのかも。
で彼女の方も家賃が払えなそうで立ち退き命令とかなので
貧困や格差を描いてるって事ですね。

人類の長い歴史で
平民も豊かだった時って
あんまり少ないのかなって思いました。

私もワーキング・プアだしw
SNSを見る限り、電気代が高いだとか
税金の使い道への文句とかばっかりなので、
人類の1割の人を除いて
みんな余裕が無い。
それは今も昔も
なんだか変わらないですね。

ガメるの、やめて欲しいですよね。
そして相続羨ましい。
ウチの親が私に残したのはマイナス4億でした。

それはさておき
チャップリンは、だからこんな風に
いつも社会的弱者やマイノリティーを描いて
体制への風刺としていた訳ですね。
周知の事かも知れませんが、私には再発見でした。

そして主演女優さん、
凄く美しかったです。
ラストシーンの表情は、忘れ難い。
西村権太郎

西村権太郎