「幸せのフリ」に愛はついてこない。
若き社長夫人であるハンターは、今ある生活に充足感を得られずにいた。そこで、好奇心に駆られ、インテリアとして飾っていたビー玉を口に入れる。異物を口に入れる好奇心と痛みによる刺激によって、彼女は満足感を得られるようになっていき、異物を飲み込むことはどんどんとエスカレートしていく………。
誰しも不自由ない生活に憧れるが、私的好奇心を奪われる環境、意見交換のすれ違いが多発する環境に置かれる際に発生するストレスは共感。満たされない欲求のやりまを「飲み込む(swallow)」ことで発散する演出はなかなか。
異食症を通して見ることができた自分の正直な気持ち、またそれを吐き出すことのできた主人公ハンターの心境の変化は幸か不幸か。