アナ

Swallow/スワロウのアナのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
3.7
なんともォォ…となる作品だった。

他人によって形作られていた主人公が、異食症の発症を通して自分を見つめ直し、自我を見つけて自分の人生を歩み出す、という話。

全体的に抱いた感想は、専業主婦暇なんだなということ。本人のルーツもあるんだろうけど、そもそも日常生活に全く達成感や張り合いがない状態で所謂「幸せ」を得ていると、そりゃ自分の存在意義に疑問を感じるだろうなぁ。キャリアや人生を投げ出したわけでもなさそうなので好き好んで家庭に入った状況で、誰のせいでもなくむしろ幸せなはずの自分は、ただ自分の世界に入っていくしかなかったんだろうなぁーと思いました。きっとそういう状況に陥っている専業主婦の人多いんじゃないかしら。

そして夫が、このヒロインのどこを好きになったのかさっぱりわからなかった。「愛してる、すぐに会いたいんだ」と言った後に「自分なしじゃ生きてけないんだ」とか「お前はカーテンの色だけ選んでればいいんだ」とか豹変してモラハラかと思うんだけども、まぁ状況的にそりゃキレるだろ…とも思ったり….なんで結婚前にもっと色々聞かなかったんや…
序盤からの、主人公に形がない感じ、モノを飲み込むことによってずれた自信を獲得してく感じがとても病みで、全編通して主人公が苦手でした…
一番好きだったのはお手伝いおじさんかな….
アナ

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