モノクロ、シネスコ、59年、中平康監督の群像劇。原作は田口竹男の戯曲だと思われる。
舞台が京都で、町並みや、主人公の家がいかにも古都な格子戸の家、置屋も出てきて、美術は繊細。いかにも日活らしい美しさ。お見合いで文楽に行くシーンなんかも。
内容は阪妻の「破れ太鼓」の女性版のような感じで、コミカルに世代の対立を描いている。女優さんが活躍した50年代日活らしいかもしれない。話はもうひとひねりあってもいいかも
大坂志郎は女性を支える役柄だけど、それがそのまま俳優の大坂志郎にも当てはまる。偉大。渡辺美佐子さんが珍しくかわいらしく、細川ちか子さんはすごい貫禄。この時代も俳優だったんだ
中平康がうまいのかは、いつもよく分からないと思う。
