K

ファイブ・イージー・ピーセスのKのレビュー・感想・評価

3.6
アメリカン・ニューシネマの何が好きってハリウッドに飽きた人々が文字通り新しい物を作ろうとした結果出来上がった作品達であるというのは勿論のこと、この「どん詰まり感」がたまんないんだよなとしみじみ思った。明るい未来はまるで見えないがとにかくやってみるしかねえって感じにいつもワクワクする。渋滞に巻き込まれた高速のど真ん中で車降りて少し先にいたトラックの荷台に積まれてたピアノを勝手に弾き始めてそのまま目的地とは違う場所に行ってしまうとか、ああいう、行き当たりばったりでとんでもないことしちゃうやつ。最高。人間の汚さについてとかの御高説はいまいちよく分からなかったけど「自分にも仕事にも家族にも愛を持てない人が愛を要求出来ると思う?」っていうのには痛いところを衝かれた思い。
K

K