うるちまい

100日間生きたワニのうるちまいのネタバレレビュー・内容・結末

100日間生きたワニ(2021年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

100日間生きたワニの話。

前半はワニ君の生前の日常
ネズミやモグラとの何気ない日常パートから分かるワニ君の特徴
・フリーター
・異性に耐性がない
・ゲームが少しだけ上手い
・負かした相手を"雑魚"と罵り煽る
・一人暮らし(頻繁に母と電話)
・彼女が出来たとすぐ母に報告するタイプ
・バスケが下手
・基本半裸
・友達思い
・信号無視を注意できる
・初デートの水族館が定休日と計画性無し
・ラーメン好き
・男同士でもこまめに写真を撮る   etc.


後半はワニ君の死後、ネズミ等友人の様子
ワニ君の死後、仲良しグループは自然に会わなくなっていた。寧ろ避けている節まであったのは、ワニ君のことを思い出すのを避けていたからかもしれない。
そこへお調子者のカエルが引っ越してくる。
カエルはお調子者故に初めは疎まれていたカエルだが、ネズミ等同様に友達を亡くして間もなかった。
心の穴を埋めるべく引っ越し、新しい環境で友達を作ろうとしていたと知り、ネズミ達の和に入れてもらえるようになる。
時間が経ち、新しいメンバーも加わりつつ、ネズミ達が前に進み始めて物語は終わる。


網羅はしてないが、原作をある程度知ってる状態での視聴。
作画云々に期待する作品ではないので、作画がどうであろうと問題は無い。
ストーリーに期待する作品かと言われればそうでもない。


不満なのは「キャラ殺して周り悲しませて、立ち直らせれば、良い話になるでしょ?ハイハイ命大切命大切」という短絡的な、偽善的なものを押し付けられてるように感じた点。

残された人達が悲しんでいるのは分かるが、それをどう乗り越えたのか、1番大事な部分が欠落してる。
うざったいお調子者が、実は友達を亡くして悲しんでいたと分かった次のページで仲良くなっている。無理してお調子者のように振る舞っていた訳でも、それをきっかけに話をするようになった訳でもないのに。

ただ似てる境遇の人がいたというだけ。
似ているかどうかも怪しい。

ワニ君は信号を守らないヒヨコを庇って死んだ。
カエルの友達はどうかわからない。
道を走るいかついバイクをみて「かっけぇー!」と言い、「俺も早く(バイク直して)爆速で走りてぇ〜」と言うカエルの友達のことだから、爆速で走った結果の可能性すらある。

「友達を亡くして悲しんでいるのは俺だけじゃ無いから頑張らないと」とでも言われているよう。

友達のことを知る前と後で、カエルの挙動は変わらない。知る前に「うざったい」と感じ、知った後に感じないのであれば、それはただ同情しているだけで、「可哀想だから仲良くしてあげよう」というのは、大層な上から目線じゃないかと思う。


命を題材にして良い話風にしてる分タチが悪くて良くないと感じてしまった。
それがなければクソ映画としての楽しみようが少しはあったかもしれない。
うるちまい

うるちまい