日本人にとって「東日本大震災の被災者」と「生活保護」という、とても重たいテーマに向き合う映画でした。
『譲られなかった者たちへ』というタイトルがとても悲しく淋しい。
また、福祉保健事務所の担当者の生活保護受給審査の対応では、真っ当な対応をしていても逆恨みされていることがありそうということも想像できました。
不正な受給者がいる一方で、本人の申告が必要であるが故に、本当の弱者を救えないというジレンマと難しさを抱えている現実も。
そんな現実を目の当たりに日々福祉保健事務所の生活保護担当者として働いているカンちゃんが、心に抱えた自身の恨みを復習という手段に至ってしまったのが残念で悲しい。
サスペンス仕立てにしたことで、そのやり場の無く消えることない恨み強さと震災の被災者で孤児となった苦しみの重さを引き立たせていました。
豪華キャストで丁寧に演じられていて話に引き込まれましたし、被災後の街の撮影も良かったです。