ごんす

君が世界のはじまりのごんすのネタバレレビュー・内容・結末

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

物語や登場人物を好きになれないのは自分の人間性にもあるので良い所もある映画なのだとは思う。
しかし走れば青春だと思っている感じや舞台かと思うぐらい叫んだりするのがどうしてもきつい。

ふくだももこ監督作品は苦手だけど向井康介脚本に期待したけれどきつかった。
原作未読だけど台詞とかはなるべく原作通り使っているのだろうか。

穿った見方かもしれないけど作り手のこれエモいやろ感が本当にきつかった。
長回し撮り終わった後も「最高やん、めっちゃエモかったわ!」とかやってそう。
嫌な言い方してすみません。

これに比べたら酷い作品だと思っていた同監督の『ずっと独身でいるつもり?』は何とかエンタメに落とし込もうとする姿勢だけは評価したくなるし、主演の田中みなみは良かったと思えた。
しかし本作は松本穂花や片山友希も他作品より輝いていないし、ずっとうるさかった。
松本穂花ちゃんの「~やんなぁ」という垂れ流すような関西弁もつまらない話が更に長く感じる要因になってしまった。
当たり前だけどご本人の顔が可愛らしいからと言って物語の中でそのキャラクターを可愛いと思うかはまた別なのだ。

もはや記号的に使うなとか、消費するなとか難しいことは言わないけど使うならせめてブルーハーツはやっぱり良かった!と思わせてほしかった。
全然効果的ではなかった。

あと好きな人は好きなのかもしれないけど、ふくだももこ監督の作品の食事シーンが自分は好きじゃないことが多い。
いかにもここで関係性が変わります!という感じや「最初と最後の食事の違い観て!」「どう?ちゃうやろ?な?な?」
とグイグイ来る感じの演出が苦手。
料理も美味しそうとか不味そうと思わせてくれないただ形式的な食事シーン。 

喫煙しちゃダメな年の子が喫煙する映画はけっこう好きだけど、本作ではこれもあまり効果的でない気がする。
食事シーン同様に記号的かつあざとい。


観た人の人生経験によって感じ方は変わるものだと思うけれど個人的には廊下を走る生徒を○○~!とか呼びながら追いかける教師が風物詩みたいになっている時点で最悪の学校。
生徒達が恋愛と“家庭の問題”しか頭を悩ませていない人ばかりなのも薄っぺらい。 
しかもそこそこ発散させてるんだから良いじゃんと思う。

余談ですが高校時代の私は不良と出席日数が足りてない子ばかり集まる夏休みの補習に純粋にテストの点が悪すぎるという理由で唯一参加したモブ生徒だったんでこの映画の子達は私よりかは皆マシですね。
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