おいち

がんばれいわ!!ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン!!の巻のおいちのレビュー・感想・評価

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これはやばい。

あのテンポでギャグととんでも展開をぶち込める脚本の浦沢義雄も、その世界観を表現できる監督の石田秀範も、それを通したプロデューサーの白倉伸一郎も、この映画を『スプリンパン』『人体のサバイバル』と同時上映にした東映そのものも、みんなやばい。

人類全員に対して早すぎた映画としか言いようがなく、最早どの年齢層を対象にしていたのか不明。
ぶっちゃけ『人体のサバイバル』以外商業的な観点は放棄しているのではと思ってしまうほど。

1時間弱の尺の中でロボコンをはじめとした登場人物達が大暴れ。
登場人物全員がボケ倒しな上にツッコミも実質不在、特段あらすじもないまま繰り広げられていくストーリー、情緒不安定なヒロイン、ズームや回転など三半規管に刺激を与える表現を繰り返すカメラワークなど、全編通して尖りに尖った作品となっている。

脚本の浦沢義雄は東映不思議コメディシリーズで手腕を振るい、Movie大戦アルティメイタムのウィザード編など近年も特撮脚本作品を手掛けている。僕も多少はどんな作風になるのか知っているつもりだったが、それにしても尖りすぎている。
仮面ライダージオウのOver Quartzerラストの平成シーンを永遠とやっているようなものなのでかなりグロッキーになる。

ヒロインの土屋希乃がコラ素材のように変顔の状態で拡大され、火を吹きビームを放つシーンは特に荒唐無稽で、女優根性というか、許可を出した事務所に尊敬の念を抱いてしまう。



最後に、『自我に目覚めた汁なし坦々麺がロボコンを父親と認識して、自分の具材である青梗菜をロボコンの乳房と捉えて授乳を試みるシーン』は記事にもなっているが最高に頭おかしいので興味のある方は是非見てみてほしい。
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