肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ブレスラウの凶禍の肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ブレスラウの凶禍(2018年製作の映画)
3.9
目に見える疫病以前のとうの昔に社会の疫病は蔓延している
有能な女、無能な男、社会の構図から見る怨み節の災禍

※生首、生引き千切り、生チン(遺体)解禁と超グロコスなのでお気をつけあれ

この映画を見て思い出したのが映画『ジョーカー』、善人であったり有能であった素朴な人が悪人または"社会"の構図によって"憎悪の権化"へと化してしまう身につまされる出来事を描いた事件。

内容も映像もなかなかに刺激的でとにかくグロいですw 主に被害者の遺体解剖シーンになりますが、そういった過激な検視シーンは洋ドラマにもあるものの、意義あっての拷問殺人なので…
最初はミステリーサスペンスかのような感覚でいて、そういった名作映画に並ぶ"緊張感"や次に何くるんだ!?といったオーラもあり嬉々として見ていました。が、"サスペンススリラー"と言えて、伏線は最初から仕込まれているものの、あまり"謎解き"要素はありません。

というか、犯人は中盤で簡単に明らかになりますw
観てるこっちとしては(おいおい…)とガッカリしかけたものの、上記に『ジョーカー』を挙げたようにミステリーよりも描きたいことに対する"メッセージ性"を優先した構成として、これは非常に"アリ"です。

登場人物全キャラがみんな"個性が強い"んですよねw そこから事件の内容と共に本編に強く惹かれるし、その個性が"ミスリード"という魂胆もあったのかもしれません。
特に主人公のヴロツワフ刑事はクール系サバサバ女子で、キャスト替えの続編よりもよっぽど「ドラゴン・タトゥー」女子(おばさん)していてめっちゃ頼もしかったw

でもよく考えて見ると滑稽なほど色付けされた個性って「男」と「女」に仕分けされていると思うのです。
わかりやすいほど「有能」か「無能」かにも…そういったジェンダーの扱いに対して嫌悪を覚える男性諸君も中にはいるのでしょうが、歴史の経緯としては致し方ない"ジャンル"を描いたものとして"ひとつの視点"として享受するのも愉しみ方の内だと思いますね。

ただ群像劇に描いた登場人物たちの顛末や、ラストの急にシャットダウンをかけたかのような幕の閉じ方など、もう少し踏み込んだ結末が欲しかった所ですね…