ぽるぽ

ジョン・ウィック:コンセクエンスのぽるぽのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

何を書いてもネタバレになる。

復讐劇から始まったジョン・ウィックシリーズも今回で4作目。
スケールは大きく、やることは派手になっていくが、相変わらずジョン・ウィックは全方位に迷惑をかけまくる。

ハリウッド特有のトンデモジャパン描写はさておいて、世界を股にかけてバンバン撃ったりドカバキ殴ったり。
ついにはホームレスのキングもパリにやってきた。どうやってここまで来たの?という疑問は水に流そう。

伝説の殺し屋の復讐劇から始まって、シリーズを重ねるごとに“首席連合”や“侯爵”やら設定がややこしくなってくる。
でもそこは“ジョン・ウィック”という題名の通り、ただジョン・ウィックという人間の“今”が描かれる。よくわからない用語はそのまま雰囲気で楽しめば良いと思う。

防弾繊維で作った黒スーツに対して、フルアーマーの敵が現れたのが3作目。今作では主要な勢力は防弾スーツ標準装備。
シリーズ初期は“弾は貫通しないが、痛みはそのまま”って言って撃たれてから苦しむ描写もあったような…。
今作ではアドレナリン全開なのか平気で撃ち合ってるので、きっと技術が向上して耐衝撃性も上がったのだろう。
ケチをつけているわけではなく、ジャケットで頭部を隠しながら撃ち合うという姿は外連味にあふれ、スタイリッシュなのに泥臭さも漂うアクションと感じた。この発想は偉大だと思う。
そしてジャケットを脱いだらパラパラと銃弾が落ちるシーンはシュールで笑った。おそらく笑いのためのシーンなんだろう。一方でこんなに鉛玉を食らってでも立ち上がるジョン・ウィックの狂気も感じた。

ネタバレマークを付けているからラストまで書くが…
大丈夫?核心に触れるネタバレ書くよ?

今回も犬は死なない。



ジョン・ウィックは殺し屋としてしか生きられない。殺し屋としてしか死ねない。そう思われてきたが、ただのジョン・ウィックとして死ぬことができた。
“死ぬことでしか自由になれない”はずのジョン・ウィックが首席連合の鎖から解き放たれ、ただのジョン・ウィックとして死ねた。
本人は満足なのかもしれないけど、迷惑を被った周囲の人々はどんな想いを抱くのだろうか。
全方位に大迷惑をかけて、一人だけやりきった感出して死なれても…。
そういう意味でもこの映画のタイトルは“ジョン・ウィック”なんだな、と感じた。

カッコ良さを楽しみ、外連味を楽しむ。
そういう意味では大満足の映画だった。
ぽるぽ

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