メザシのユージ

ジョン・ウィック:コンセクエンスのメザシのユージのレビュー・感想・評価

5.0

最初に「これまでのジョン・ウィック」を3分ぐらいにまとめてくれる親切さ。

チャド・スタエルスキ監督はジョン・ウィックは無声映画だと思って作っているそう、監督いわく「最低限のセリフでいかにたくさんのことを表現できるか、ということに挑戦している」とのこと。だから登場人物の中でジョン・ウィックが一番セリフが少ない。セリフがなくても気持ちは伝わるし、そもそも複雑なストーリーではないから問題なし。

大阪で戦い、ドイツで戦い、フランスで戦い、170分間ずっと戦いっぱなし。ちなみに170分という長さはワザと長くしたそう理由は「映画の中のキアヌと同じぐらい環境も疲弊してしまうような感じにしたかった」から。確かに観客も一緒になって疲れる。階段で一番下まで落ちるとか。そこに現れるドニーイェン!!

今回は、スーツの防弾性能が敵も味方も数段上がってて、頭を撃ち抜かないと誰も死なない世界になってる。いわゆる雑魚キャラみたいな敵でもかなり手強い、全ての相手にジョン・ウィックが刀やヌンチャク等で苦戦して戦うことなる。

全ての相手との戦いに、アクションのあらゆるアイデアが詰め込まれていて、これまでに見たことない映画にしようという気合いが感じられた。バトルの見せ方がとてもフレッシュで楽しかった。

ドニー・イェン、真田広之の見せ場もたっぷりあるし、敵のボスが「この人、どこかで見た」と思ったら「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」のペニーワイズことビル・スカルスガルドだった。


前作ではスケジュールが合わず参加できなかった真田広之のアクションもとても良かったが、何と言ってもドニーイェンのアクションが凄まじかった。盲目の剣士は座頭一のイメージなのだろう。