すずき

ジョン・ウィック:コンセクエンスのすずきのレビュー・感想・評価

4.7
⭐︎前作のあらすじ
───寿司屋を殺したジョン・ウィックだったが…!?
⭐︎今作のあらすじ
瀕死の重傷を負ったジョンは、キングの手によって地下に匿われた。
鈍った身体を鍛え直し、今こそ復讐の時!
主席連合のアラブの偉い人をあっさりとオープニングで殺し、復讐を完了するジョンだったが、そのせいで彼に更に懸賞金がかけられてしまう。
主席連合はジョンを恐れ、連合内の若手であるグラモン侯爵に全権を委ねる。
ジョンは旧友シマヅの支配するコンチネンタルホテル大阪で匿われるが、それも見つかってしまう。
彼を制裁に来たのは、ジョンとシマヅ共通の友人である、盲目の殺し屋ケインだった…!

2010年代のアクション映画界を変えた傑作、「ジョン・ウィック」シリーズ完結編。
前作はジョンが右往左往する脚本だったけど、今作は最初から最後までカタをつける為に行動し続ける、目的に一貫性のあるストーリーでした。
全編がクライマックス級のアクションのみで突っ走る3時間の大作です!
監督はもちろんチャド・スタエルスキ継続で、今作は更に日本の優秀なアクションチームも結集。
真田さんも日本のアクション俳優の代表として、日本刀片手にスーツと羽織姿でバッチリ決めたサムライスタイルで大暴れ!
部下にはド派手な歌舞伎ストライプのスーツのお供やスモウレスラー達もいて、これぞ東洋の神秘!な怪しさ満載の日本が超COOLに描かれます。

あとシマヅの娘アキラ役で、アメリカで人気の日本人アーティスト、リナ・サワヤマが映画初出演。
アクションは伊澤彩織さんがスタントで、柔軟性と小回りを活かした女性らしい超接近戦バトルスタイルがカッコ良すぎ!

真田「梅田駅に行け、ジョン!」
ジョン「押忍!」
1時間35分後、梅田ダンジョン地下1階
ジョ「梅田はどこだ!?」𝑾𝒉𝒆𝒓𝒆 is Umeda!?

今作のボスは連合の若きニューリーダー、グラモン侯爵。
演じるのはビル・スカルスガルドで、ノーブルで大物っぽい風格から、追い詰められると徐々に小物っぽさが滲んでくるのが堪らん。
超金持ちなフォーマル仕立てのスーツに、手の込んだネクタイの結び方で、登場の度に衣装が変わるのがオシャレ。

あとカードディーラー兼殺し屋のキール役でスコット・アドキンスも参戦!
特殊メイクで肥満体に金歯というキャラの濃さで本人の面影無いけれど、回し蹴りのキレは健在。
寧ろ太ってる分、キックに体重が乗ってより強そうだ。
またドニーにボコられるのかと思いきや、キチンとジョンに殺されます。
打撃耐性90%ダメージカット、HP自動回復持ちのジョンに打撃で挑むのは相性が悪かったな!

本作のジョン、ホントに固い。
車に撥ねられるのも一回や二回じゃないし、高所落下も多い。
極め付けは222段の階段落ちで、多分映画史上最長の階段落ちじゃないかな。
防弾スーツの性能もパワーアップしており、基本的に拳銃弾は無効化レベル。
スーツを脱ぐと、チャラチャラと受け止めた銃弾が落ちる音がするのがウケる。

更に25分後、阪急阪神電鉄「大阪梅田駅」、御堂筋線「梅田駅」、谷町線「東梅田駅」、四つ橋線「西梅田駅」の案内を見たジョン
ジ「梅田はどれだ!?」𝑾𝒉𝒊𝒄𝒉 is Umeda!?

さて、最後はドニーさんの事を語る。
中ボスのマルコ・サロールさんと、「名無し」のシャミア・アンダーソンさんはよく知らなくてゴメンね!
やっぱりドニーさんは最強で、動きのキレとスピードが凄すぎる。
今作は盲目の剣士キャラ、という事で、当初「座頭市」をイメージしたキャラだったそうだけど、ドニーさんがそれに反対。
座頭市は既に「ローグ・ワン」でやったもんね。
代わりにドニーさんが提案したのは、ジョンと同じように黒スーツに身を包んだ、クールなキャラ。
武器も日本刀ではなく、スピード重視の刺突が繰り出せる中国式直刀だ。
意外だったのは、シリアスで冷淡なのかと思いきや、意外に飄々として戯けた様子のあるキャラだった事。
グラサンである事も相まって、ちょっとチョウ・ユンファっぽい。

撮影中も自己プロデュースに余念のないドニーさんは、アレコレとアクションについて変更の提案をしたみたい。
だけど、その程度で困ってしまうような現場スタッフではなく、むしろそれで火をつけられてアクションの完成度がどんどん上がっていったらしい。
最高のアクション映画を作り上げた監督・キャスト・スタッフに感謝!

10分後、ようやく辿り着いた駅がJR「大阪駅」だった事に絶望し、タクシーに梅田駅まで、と伝えるも、当然キツめのツッコミと共に乗車拒否されるジョン
運転手「どついたろか」I will 𝒌𝒊𝒍𝒍 you.