ぽち

名探偵ホームズ1 青い紅玉(ルビー)の巻のぽちのレビュー・感想・評価

1.2
公開当時の劇場版と同じく「青い紅玉」と「海底の財宝」を同時に見たので、一緒にレビューさせていただく。


TV版を観ていなかったら「安定の宮崎作品」と思えたのだろう。

「音」が映画にとって大切だということを認識させられた作品。
絵とか動きは同じなのに、このチープ感はどうしたことだ。

まずは音楽のセンスの悪さ。「青い~」の最高に盛り上がる空中戦に歌謡曲のような歌がかぶさる。これだけでもうガッカリ。「海底~」に至っては軍艦マーチだ。この破壊力はすごかった。
各種効果音も違和感がすごい。

そして一番マイナスだったのが、柴田てる彦のホームズ。
これは柴田が下手とかではなくTV版の広川太一郎が素晴らしすぎたせいだ。
観ていても頭の中であの広川節が聞こえてきてしまい、柴田の声が邪魔に思える。

すべて「音」がネックとなってしまった残念な劇場版。
wikiによれば
【宮崎は当時「ナウシカ」の制作で多忙だったため、録音は高畑勲と片渕須直が演出】
ということらしい。

もし、これから「名探偵ホームズ」の映像を手に入れようと考えている人がいたら、絶対「劇場版」はやめたほうが良い。「TV版」を買いなさい。
でも、どうもTV版は単品ではなくボックスとかになってしまうようだ。
再放送を待って、録画しかないかな・・・・・



余談。
モリアッチ、エリソン婦人、レストラント警部、シャーベック・ホームズ・・・・・はぁ~・・・・

もうね、この名前じゃノレないでしょ。まぁ、調べてみると苦肉の策だったのはわかるけど。

「劇場版においては、本作はコナン・ドイルの著作物には基づかない旨の断りを入れるクレジットが入っている。ドイルは1930年に亡くなっており、死後50年で著作権が消滅する日本の著作権法下では本来であれば1980年にドイルの著作権も消滅しているとの前提だったが、実際にはイギリスは第二次世界大戦の日本の交戦国であり、戦時加算があるため、1984年時点ではまだ著作権は生きていた。このことが発覚したのは、劇場版の上映時であり、そのためドイルの著作権に抵触しないよう対処する必要が生じた」


広川の名アドリブが聞こえてくるよ「なんともはや」「…っちゃったりなんかして」
ぽち

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