ちびねこ

ヤクザと家族 The Familyのちびねこのネタバレレビュー・内容・結末

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1999年から2019年。
時代の流れをひとりのヤクザを通して描いている。
なかなか発想の切り口が斬新な作品でした。

そして一番描きたかったのは、14年間服役していた賢治が出所してくる所だと思う。
世の中 何もかもが変わっていて、組も小さくなり組長を初め皆が年老いてしまっている。
しのぎも少なくなり、組長の入院費をひとり一万ずつ集めている。

スマホを見てきっと驚いたはず。

細野から聞かされた5年ルール。
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律が出来たのが2003年でヤクザが生きにくくなっていた世の中。
5年ルールって、ちょっと笑ってしまった(笑)

由香に会いに行き、自分の子供がいる事を知った賢治は2人と暮らす為に組を抜け細野の紹介で産廃処理で働くようになる。
しかし後輩が賢治と細野のツーショットをSNSにUPしてしまい事態はとんでもない方向へ…。
この現代のSNSというものが賢治には全く分からない世界だったと思う。

役所をクビになった由香と学校を転校する羽目になってしまう彩。
謝っても もう元には戻れない。

堤防でボーッとしていた賢治はいきなり細野に刺されそのまま海の中へ…。

細野も妻子に逃られてしまっていた。
逆ギレもいい所。
刺すなら後輩でしょ?

やくざ稼業について、羽振りが良かったのは数年であとはただただ地獄、ような毎日だったのかな?
由香と彩との同居がどれくらいの日数だったかは分からないが、その時間だけが賢治にとって幸せな時ではなかったのかな?

最後に彩が花束を持って現れるのが少し謎。
父親のせいで辛い思いをしたのに、どういう心境の変化だったのか?
そして最後の最後まで堅治の事を慕っていた翼。

「お父さんはどんな人だったの?」
「ちょっと話そうか?」

翼は彩に堅治の事をどう話すのだろう…。
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