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トッツィーのSIのレビュー・感想・評価

トッツィー(1982年製作の映画)
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2021.9.16
自宅TVにて鑑賞

アメリカ中のプロデューサーから嫌われた演技理論オタクの貧乏役者である主人公は、女装をすることでテレビドラマのハマり役を獲得するも、その共演者のシングルマザーに恋をする。彼女の親友として交流を深めるも、現場の腐敗や女性蔑視、おじさんたちからの求愛、てんやわんやの二重生活に苦しみ、生放送中に遂にカミングアウトする。更に有名となった主人公は、彼女と和解し男女として関係を始める。

シドニーポラック。ダスティンホフマン×ジェシカラング。
女装コメディ。期待しすぎたか。女性蔑視が激しすぎて、正直あまり笑えなかった。(同じことは当時のダスティンホフマンも言っていたようだ)
また、女装のタブー視を前提としたコメディなので、そのあたりのタブーが揺らいでいる現代において、難しくなっているのかと思う。
綺麗な三幕構成のサクセスストーリーに、フェミニズムという社会性と、ダスティンホフマンの芝居が抜群に生きる設定を掛け算する発想が秀逸。

構図がどれも優れていて気持ちいい。主人公が次々とオーディションを落ちる冒頭の点描シーンで強くそれを感じた。
コメディながら格調高い画。

ジェシカラングは首が長く本当に綺麗。主人公が男だと分かったときの正拳突きは忘れられない。シングルマザーの危うい感じが常にあって良かった。
ダスティンホフマンは言うまでもなく素晴らしい。女性にしかみえない。

考えさせられる映画でした。
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