ねまる

キングダム2 遥かなる大地へのねまるのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「だってお前はまだ生きてるじゃないか」
予告でも聞いたこの羌カイのセリフが、不意に物凄く刺さった。
台詞って、何を言うかではなく、どんな感情で、どんなキャラクターが言うかでもある。
「だって」、この「だって」と、それを受ける尾平の表情が無茶苦茶良かったんだよな。

羌カイというキャラクターがこの物語の中で変わっていくことを表した集大成のセリフ。
生きている人を守るため、自分も生きる。

戦場で何人、何百人と惨く死んでいくなか、一番下っ端の歩兵一人の命への台詞なんだよ。
その命を、その命で勝ち取るものの重さを体現したKEEさんが格好良過ぎなんですよ。
誰かの小さな火が、また次の火を生み、大きな火となる。誰かの諦めなかった一歩が、その火が、他のものを照らすんだな。

防具ぐらい用意してやれよエイ政、とか思ったけど、伍というチームでの戦いも良い。
力でのアクションシーンと、知略での作戦のバランスもちょうど良かったね。
ぐちゃぐちゃになりそうな戦場シーン、展開、ドラマパートを、ハイスピードなアクションで戦いシーンを盛り上げた佐藤信介監督、大量のキャラと戦局変化2.5時間にまとめた脚本黒岩勉の手腕が凄い。

主演を背負う山崎賢人をはじめ、初参加となった清野菜名の身体能力、短時間でも印象を残す吉沢亮の目力、再現度の高さで原作の雰囲気を保つ大沢たかお、ドラマパートにリアルさを与える岡山天音、映画の格を上げる佐藤浩市。
それぞれが「キングダム」ブランドを形成してる。

3も楽しみです!!
ねまる

ねまる