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あのこは貴族のeulogist2001のレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.8
同じ世代の若者(といってもアラサー)の群像劇のようでもあり、日本にも隠然と存在する階層社会の戯画化のようでもあり、生きる意味は何なのか切なく悩める物語でもあり、既得権としての資産(不動産やコネクション含めて)を受け継ぐ都市のアッパークラスと地方から「都会のイメージ」に憧れて上京し、消費や経済の歯車となる地方人の対比のようでもあり、分断化する社会構造を描くようでもあり、されど結局はすべて同じ人間で大差ないよと。あなたもわたしもどこか似たモノ同士。

今日あったことを心置きなく話せる相手がいる事が実は簡単なことではなくて、それがいちばんだよって作品なんだろうか。

とりわけ地方出身者2人(水原希子と山下リオ)の伸びやかさと爽やかさがとっても印象的でした。(どうみても都会的な容貌ではあるけれど)
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