なお

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙のなおのレビュー・感想・評価

4.1
素晴らしいリーダーであったサッチャーが徐々に孤立していく様子から、決断と孤立は表裏一体なのだと感じました。

長期的な目で見ればベストであっても、今の自分に得がない・損をする政策は支持を得られず、国民の支持が得られなければ結局実現しない。よって、近視眼的な政策しか立案しなくなる。これが民主主義の限界なのだと感じました。これを覆す判断力とアイデアが何より求められるのだと思います。
一方で判断力は孤立を生み、暴走すれば独裁になる。私たちの生きているこの社会はこの間を行ったり来たりしていて、実はとても不安定なんだと気づきました。

考えは言葉になり、言葉は行動になり、行動は習慣になる。習慣は人格になって人格は運命になる。だから何より考えることが重要だ。という台詞は、辛い現実に対して思考停止する現代の私たちに重くのしかかる気がします。
なお

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