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Summer of 85のれのレビュー・感想・評価

Summer of 85(2020年製作の映画)
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文学の先生の存在がずっとよくて、16歳の少年に“信頼できる大人”がいることへの尊さが滲み出ていたな…
「物語を紡ぐことで、甦らせる」って文学や創作の意義だと思うし、ただ嘆きながら時間が経つのを待つんじゃなくて、書いて昇華していくのはいい設定。アレックスが見たいダヴィド、アレックスのためだけのダヴィドが浮かぶ。冒頭の「これは君の物語ではない」と言い放つところに戻る。
原作は『おれの墓で踊れ』的なタイトルらしいから(未読)どうにかしてその場面を入れることがメインだとは思うのだけど、ちょっと無理やりすぎな気持ちもある。

“二人だけの世界”の美しさを見出そうとすると、正直既視感が強すぎる上に少しチープな展開でCMBYNとかドラン作品には敵わない。この作品にしかない強さは、ケイトや酔っ払いくんなど激しい嫉妬感情を抱いて嫌いだった人ほど後になって本音で話せた安心感なんだろうな〜
れ