このレビューはネタバレを含みます
運命みたいに出会った相手に、自分の理想のすべてを重ね合わせてしまうアレックス。
劇中に語られるのはアレックスの視点からの世界だけで、その一方通行な感じがもどかしいし切ない。
原作『おれの墓で踊れ』を読んでいる途中だけど、そちらもアレックス(小説では名前はハル)の手記という形で物語が進むので、かなり原作の雰囲気をそのまま映像にした感じだった。
ひと夏の甘酸っぱいボーイ・ミーツ・ボーイ、というにはあまりにビターなラブストーリーだった。
ノスタルジックな80’sの空気感もすごくいい。フランソワ・オゾンの他作品も観てみたくなった。