久保田光盛

アナザーラウンドの久保田光盛のレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
4.2
大人の悪ふざけというか
大人の切実な辛く苦しい現状を
お酒の力を借りて
何とか打破したい思いが
伝わってきた。

酒は百薬の長とも言われるし
飲みすぎると
人や周りの人の人生を
崩壊させるもの。

分かっていてもやめられない。
抗えない依存性。

印象的だったのは
そんな酒のダークサイドを
完全悪と捉えることなく
人間なら誰しも持つ悪として
ある程度許容する器の大きさを
この作品から感じた。

それはどこか
デンマークを始めとする
北欧が死刑制度をいち早く
廃止したことともリンクする。

人間の悪い部分を認めつつ
それでも
人は失敗を繰り返しながら
より良くなっていける。
前向きに生きていける。

映画の最後に
生徒と大人が
全身全霊で踊っていた姿に
そんなメッセージを
僕は受け取った。
久保田光盛

久保田光盛