このレビューはネタバレを含みます
結局、優作はスパイだったのか?はっきりと描かれはしないけど、愛する妻を守るためだけに取った行動には思えない。
そうすると結婚も会社の経営も、隠れ蓑+資金稼ぎの為だと思えてくる。
でもこれは妻側視点の作品なので、夫側からの視点だとまた違う描かれ方になりそう。
まぁ、どっちみち、あの命がかかった局面でマテができないワンコな女房をバディにはできないよね。可愛いけど。って感じなので、置いていかれるんだろうなぁ…とは思いました。
何にせよ、どちらとも受け取れる高橋一生さんの演技が良かった。
『嘘を愛する女』でも思ったけど、飄々と、と言うかのらりくらりと、言うか、表なの?裏なの?って演技させたら右に出る人いないんじゃないかな?
それを凌いで素晴らしかったのはもちろん蒼井優さん。
作品自体の正直な感想としては、〝世間知らずのお嬢様が大好きな旦那様との冒険を夢見て、どんどんメンヘラ化する映画〟って感じで、頭のどこかでは(イタい人だな…)って思うんだけど、それでもコロコロ変わる顔や声の表情に引き込まれて、ずっと見ていられる。
改めて素敵な俳優だなと思いました。
ラストで、実在の人物かと思いきやフィクションでした。
好きな作り込み方。あの数秒があったから、聡子はあのラスト後、もう一度優作に会うために生きていけたんだろうなって思った。
可能性は低いけど、会えてたら良いね。