上旬

ウルフ・アワーの上旬のレビュー・感想・評価

ウルフ・アワー(2019年製作の映画)
3.5
未体験ゾーンの映画たち2020延長線にて

思ってたのとはかなり違ったけどこれらこれでアリかな。

スリラーではあるけど、よくある恐怖演出はあまりない。ある事情を抱えた女性の心理的圧迫を追いつつ、NYの貧民街の現実、また警察による黒人の暴力を描くなど社会派なメッセージが無理なく織り込まれていた。

ナオミ・ワッツの、確かに美人なんだけど病んでる感じがよかったなー『WAVES』のケルビン・ハリソンJrも彼の二面性がおもしろかった!

ブザーが結局何なのか、どこまでが本当なのかあまり明かしすぎないバランスも好き。

スリラーやホラーのドキドキ感を期待していると肩透かしだろう。むしろこれは『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』に近いのではないだろうか。過去を相対化し、受け入れ、そして本を書くという点で。

まあ正直そういう話にしては情報の出し方が不親切でわかりにくくはあるので、もっとブラッシュアップできたのではとは思う。最近見た中では『ナンシー』に鑑賞後の感覚は近いかも。あちらも自分に向き合う話だったし、思ってたのとは違ったけど意外とよかったという感覚が似てる。