死体が消える『ハロウィン』的要素でもって、かつての80年代スラッシャー群に名を連ねようとする意図を感じるし、更に50〜60年代への遡りを予感させることで次作への期待が高まる。指輪を銃に持ち変える象徴性は面白いのだけど、更に持ち手を違えていくところに、『ハロウィン』や『エイリアン』を前作以上に意識しているのがわかる。そう思うと前作では薄かった犯人の職業的意味合いが本作では明確に示されていることが読み取れ、更にはその承継をも断つあたりに前作からの発展を試みた痕跡が見えてくる。本作（というか本シリーズ）はそれほど評価されていない印象だけれど、思想を露骨に描きすぎる近年の何故かやたらと評価されている作品群に比べると表現物としての面白味を感じる。本作も暗喩といえないほど露骨ではあるのだけれど。
