たく

夏への扉 ―キミのいる未来へ―のたくのレビュー・感想・評価

3.5
ハインラインの名作SF小説の初映画化で、しかも邦画と知った時は愕然としたけど、けっこう原作に忠実に作られててなかなか楽しめた。

主人公が割とドライで破天荒な原作に対して、本作の宗一郎は人間的な弱さを見せて共感しやすいキャラになってたし、何より原作で薄かった恋愛要素をかなり全面に押し出してたね。スローモーション多用のヌルい映像が邦画らしく安っぽかったけど、原作がしっかりしてるので話としては面白かった。

清原果耶は控えめな演技だけどやっぱり上手い。藤木直人のヒューマノイド感が素晴らしくて、「麻雀放浪記2020」のベッキーに匹敵する。原田泰造も自然で良かった。夏菜のシーンは安っぽい昼ドラみたいで白けた。
後半の博士登場シーンがBTTFオマージュになってたのは笑った。っていうかBTTF自体がこの原作に影響を受けてるわけだけど。
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