安堵霊タラコフスキー

眼には眼をの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

眼には眼を(1957年製作の映画)
3.9
中々評判が良いから見てみたけど、アンドレ・カイヤットの映画ってなんか久々に見た気がする。

途中までは長回しが利いていること以外大して面白くないのだけど、エジプトやアラブ的風土を活かし始めてからは独特の面白さが生まれていて、特にフランス語を話せない集落は怪しさ全開で他の作品に無い魅力が備わっていた。

そしてそこから荒地を歩き続ける展開は良くも悪くも一般受けを度外視したもので、それでいてゴンドラの風景や気が遠くなるほど山が続く光景はこれまた他の作品で見られないもので、見てるこっちまでウンザリするものの魅力的だった。

ラストもゾッとするくらい後味の悪いものになっていて、強烈な印象を残したのだけど、それ故にもう一度見たいとは中々思えない類の作品だった。