リリー

もう終わりにしよう。のリリーのレビュー・感想・評価

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)
4.0
超難解で、消化不良なために観賞後に脳内に???が続く映画の中で傑作でした。ジェイクと彼女との車中の長い会話が知的だし、高校の建物、アイスクリームショップ、ジェイクの実家のインテリアや夕食などに計算し尽くされたファンタジー要素があるので、アート作品のようでした。途中までホラーだと思い込んでいて、実は妄想と現実の区別がつかない演出だとやっと気づきました。
見終わった後、もちろんネットのネタバレ記事を読んでやっと理解できてスッキリしました。有難いです。何度も差し込まれる高校の用務員さんの映像にも、毎度インパクト大のトニー•コレットが躁鬱を繰り返し、年齢も増減を行き来するのも納得しました。”ending things”の何を終わらせるのか、が当初の予想と全く違いました。
ほとんどの人は夢を諦めなくてはならないのかと、なんとも寂しい感覚が残ります。でも、過去と現在を比べて毎日妄想している人もいるのではないでしょうか。
リリー

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