あらすじは説明できないので、
自分が見た感想を。
彼の脚本の考察や謎解きは無しに、シンプルに観客として感想を。
ヒロインが、彼の実家での食事中に
画家である自分の作品の説明をしている時。
抽象画ではなく、風景を描き、そこに感情を表現する作風だと説明する。
自らの作品をi phoneのアルバムに展開しながら
彼の父親が
(彼女の風景画は)『人が写ってないから悲しみや嫉妬等の感情が分からん』
彼女は
『自分がこの景色を見ている人物になるんです。』
父 『自分を見たい』
彼女『自分で自分は見られない』
彼女『絵の中に自分がいたとして、景色を見れば何かを感じる。見て感じた事は自分自身でしょ?』
この映画の登場人物を、彼女の風景画に例えたとして
見ている我々が誰にどんな感情を抱くか。
それは自分自身を見ているのと同じ。
誰に感情移入し、その人物がどんな感情・思考であるのかを想像するのは
そこに自分を投影しているから。
ノラ猫を見て、自由でいいなと思うのか
寂しそうで可哀想だと思うのか
登場人物のセリフ一言、行動ひとつ
どれに自分を投影して自分自身を読み取るのか。
チャーリーカウフマンはずっとずっと
観客と一緒に自己投影を続けているのでは。
楽しい時間でした。