ユウサク

ショック・ドゥ・フューチャーのユウサクのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

そりゃsupernature冒頭にかければ良いに決まってるでしょ。ここで+0.5。ガチにしか見えないアナログシンセが鎮座マシマシの部屋。フィルムルックと相俟ってビジュアルは良い感じ。アナログシンセの音ももちろん好き、なんだけど……。

本当にエレクトロの黎明期を支えた女性たちに捧げたい映画なのかがわからなかった。エンドロール前にそれっぽくテロップ出せば良い感じになるわけじゃないよ。
機材を修理するのもレコードを持ってくるのも人脈を作るのも全部男性。感情的になって2回も泣くシーンあったけどああいう描写も不快。古臭い。クララとの連帯は良かったけどなんか半端で、とにかくエンパワメント要素が足りなさ過ぎる。マイクロアグレッションの描き方も「正しい」けど「効果的」ではないみたいな……。とりあえず入れてみましたって印象。
改善案としては修理もレコードもメンターも全部女性でよくない?エスプレッソすするだけのそれっぽいシーン入れるくらいならアナが自分でレコード掘りに行くシーン入れた方が良かったと思う。アナの努力が見えてこないから「これは新しい音楽なんだ」「このリズムマシーンは凄いんだ」「将来は野外でフェスをやるんだ」とかプロデューサー相手に演説するところもさっきオッサンたちから聞いたことの受け売りにしか見えない。そもそも今の音楽シーンで起きてることを70年代のキャラクターに予言的に言わせて、ってそれで何をしたいのかがわからない。
謎のマッサージ(たしかにそれよりも前のシーンでマッサージがどうたらとか会話に出てきてた気はするけどどうでも良過ぎて覚えてないしわざわざもう一度見返すこともない)とかよくわからん人が踊ってるだけのシーンとか切ったら60分近くになっちゃうから無理やり各シーンを引き伸ばして72分にした雰囲気すらある。ちょっと余りにも薄味で残念だった。
ユウサク

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