GAMAKO

ディル・ベチャーラのGAMAKOのレビュー・感想・評価

ディル・ベチャーラ(2020年製作の映画)
4.0
特徴_________________

いつか来る別れまでずっと一緒に。
闘病中の刹那的な輝きを描くロマンス映画
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これは色んな意味で涙なしでは観られない作品でした。
ストーリーはもちろんですが、
やっぱりこの題材でスシャントをみると現実と
リンクしてしまい悲しさが込み上げてきますね…。

骨肉腫を患い、常に酸素ボンベのプシュピンダルと一緒。
そんな現実に希望を抱けないキジーが
ラジニ様を崇拝する陽気な青年マニーと出会い輝きを取り戻すも、
彼らの関係にはタイムリミットがある…。

あまりにもキジーとマニーの間柄も人柄も素敵すぎて、
何か事が動く度に目が潤みました。
彼らのお別れも見たくないし、なのに幸せそうだと終わりを感じてしまうんです。

世界が見えるうちにつくり始めた自主制作映画も、
パパとのダンスも、
料理が下手で娘想いのママも、
力強く寄り添ってくれるドクターも、
「サリ」って合言葉も、
最後のスピーチも、
この作品には素敵な物しかなかったです。
A.Rラフマーンの挿入歌も含め。

サイフ様だけはめちゃくちゃ嫌なヤツでしたけどね。笑

人生でいつ来るか分からない「さよなら」。
いつか来ると分かっていれば準備ができるけど、
常にそんな風にはなってくれないから、
かけがえのない毎日をどう過ごすか、
かけがえのない人とどう接するか…考えたいですね。

スシャントとの「さよなら」はあまりに唐突で、
こんなに元気で楽しそうにお芝居をする彼がもういないというのは正直未だに信じられないのですが。
でも「きっと、またあえる」が字幕付きで観られる作品の最後だと思っていたので、
この遺作をちゃんと観られたことは本当に本当に幸せ。
JAIHOに心からお礼を言いたいです。
GAMAKO

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