ヱミッチ

ノマドランドのヱミッチのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
4.1
トイレもなく、野ションのシーンからはじまるこの映画。

もう若くはない主人公の女性。季節季節で色んな仕事をしながらヴァンで暮らす姿が、スクリーンに淡々と映し出される。

自分も“ハウスレス”になってしまったら、こんな生活を余儀なくされる将来が待っているのかもしれない…と身につまされる思いで観ていました。

アメリカの広大で風光明媚な景観も、どこか突き放したようにスクリーンに映し出される。まるで「これを見てあなたはどう思う?」と問いかけられているかのように。

一緒に暮らす家族はいないけど、“サヨナラ”もない。
脚が伸ばせないヴァンのベッド。

幸せって、他者が決めるもんじゃないもんな。
どこまでもフラットな目線で描かれるファーンの日常を観ながら、本人は今どんな心境なんだろう?と考えた。


エンドロールで、出てくるノマド達は皆ご本人さんだと知ってビビりました。 
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