ノマドの挨拶に"さようなら"はない。
"また、どこかで。"
アメリカ西部の荒野を包み込むマジックアワーの描写がめちゃめちゃ綺麗だった〜!
家・職・愛する人。
拠り所を失って季節労働を渡り歩く現代のノマドが、心の帰る場所を探すロードムービー!
ドキュメンタリー調で進む物語の中に確かに光るひとつの気づき。
自分の帰る場所とこれからの生き方を考えさせられる作品でした!
大切なことに自分で気づけた気にさせてくれる作品って、満足感ものすごく高いし、ずっと余韻に浸れますよね!
ポスター良すぎ案件!
更には大好きなロードムービー!
そしてアカデミー作品賞!
これはもう観るしかない!と思っていたのですが、期待に違わない素敵な作品でした!
あ〜余韻が消えない〜✨
"この街の郵便番号は抹消された。"
拠り所を完全に失ってしまったことが伝わる、冒頭の破壊力。
そこから1台のバンと共に始まるノマド生活と、アメリカ西部の広大な荒野に訪れるマジックアワーに一気に引き込まれました。
ノマドワーカーがどんな生活をしているのか知れて世界が広がりましたし、Amazonの倉庫が現代のノマドを受け入れる場として機能しているのすごくいいですね!
毎日のノマド生活を繰り返して、また1年を繰り返す。
旅する土地や仕事は同じことの繰り返しだけれど、確かに何かが違うし、進んでいる。
ロードムービーって距離的・心理的にとても遠くの地を目指すものが多いけれど、この物語は遠くを目指す訳ではなくて、ぐるぐる同じところを回るというのが新鮮でした。
ホームレスではなくてハウスレス。
心の帰る場所であるホームと、体の帰る場所であるハウス。
帰る場所は人それぞれだし、自分の心が帰る場所は自分で決める。
"旅立った仲間たちに捧ぐ。
またどこかの旅先で。"
またどこかで会える、という感覚こそが心の拠り所になるのかな。
これからどんな生き方をしていこうか。